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No.3037 RDBの会第21回:甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳高山の植生観察その4

登山を始めて、アルプスと名の付く山は、いつもお世話になってる関西百名山シリーズの播磨アルプスしか経験がありませんでした。今回は南アルプスの甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳。一度も経験したことのない3000メートル級の山々。高山病になったらどうしようかとかなり不安がありました。
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小仙丈ヶ岳
No.3037 2010年8月6日(金)~8日(日) RDBの会第21回:甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳高山の植生観察その4
52期 尾崎 稔
【参加者】CL山本憲彦 SL西田和美 田辺久美子 尾崎稔 亀島文子  計5名

8/6(金) 天候 晴天
19:20 京都駅前=名神ー新名神ー東名阪ー伊勢湾岸道路ー名古屋高速ー名神ー中央道=24:10仙流荘 テント泊(山本、尾崎)(亀島)車中泊(西田、田辺)

8/7(土) 天候 晴天
4:40起床ー5:26仙流荘バス停にて南アルプス林道バス乗車ー6:10-20北沢峠ー8:10~20双児山ー9:10~20駒津峰ー10:55~11:35甲斐駒ヶ岳ー13:08~17駒津峰ー13:55双児山ー15:30長衛荘 18:00夕食 20:00就寝

8/8(日) 天候 晴れ時々曇
3:00起床ー3:50長衛荘発ー5:40大滝ノ頭五合目ー6:17薮沢小屋ー6:40~50馬ノ背ヒュッテー7:48~58仙丈小屋ー8:24仙丈ヶ岳山頂ー9:35小仙丈ヶ岳ー10:16~22大滝ノ頭五合目ー11:35北沢峠ー12:25仙流荘バス停ー12:40仙流荘にて入浴ー14:50そば処 こやぶ=中央道ー名神=20:15京都駅前 

 京都駅前を出発し、草津、御在所のサービスエリアで休憩をし仙流荘近くの駐車場に到着すると、かなりの車があり満車に近い状態であった。(朝に他に駐車場があることが判明し、余程のことがない限り駐車できると思われる)テント泊と車中泊に分かれ、明日の登山に備えた。
 起床すると登山する人が多いので、時間を繰り上げてバスを運行するアナウンスがあり、軽く朝食をとりバスに乗車。
 北沢峠に到着し、双児山を経由するコースを登り始めた。延々と展望ない樹林帯を登ると双児山に到着し小休憩。双児山から駒津峰への鞍部の登り返しからは雪かと見紛う甲斐駒ヶ岳の雄姿が現れた。駒津峰から痩せた尾根を下り、登り返しからは尾根どおしの道と巻き道に分かれる。岩場のある尾根道に進路をとり進むと、頂上に到着。山頂には開山威力不動尊を祭られた祠があった。頂上で昼食をとり休憩。
 下りは巻き道の進路をとり、摩利支天を横目に見ながら慎重に下りる。再び分岐点に戻り、駒津峰、双児山を経由して、本日宿泊する長衛荘に到着。
夕食を頂き、就寝となった。
 3時に起床し、朝食を摂り仙丈ヶ岳登山に向けて準備をした。登り始めは、まだ暗くヘッドランプの明かりを頼りにゆっくりと登る。4時半を過ぎると、明るくなり始め、日の出を拝むことができた。延々と続く登りを進むと、小仙丈ヶ岳コースと薮沢小屋コースを結ぶ大滝ノ頭五合目に到着。
しばし休憩し、薮沢小屋、馬ノ背の稜線へ向かう道を進み、馬ノ背ヒュッテに到着。小休憩し少し登ると、鹿の食圧を防ぐ防護柵の中にはマルバダケブキの群生を見ることができた。さらに登ると、馬ノ背への道と仙丈ヶ岳小屋の分岐に出た。カールを見ながら登ると、仙丈小屋に到着。仙丈小屋では、槍・穂高連峰を見ることができた。仙丈小屋から右寄りのガラ場を登り仙丈ヶ岳山頂に到着。山頂からは、富士山、北岳、間ノ岳など、素晴らしい光景が広がっていた。
 山頂で昼食をとる予定が、すこし雨が降り出してきたので、食べずに小仙丈ヶ岳に向かった。右手に小仙丈沢カールを見ながら、下り始めると雨はやみ、小仙丈ヶ岳の手前のゆるやかなところで、昼食となった。小仙丈ヶ岳から下り、大滝ノ頭五合目に着いた。下りは登りと同じ尾根道を下り、北沢峠到着となった。

【感想】 52期 尾崎 稔
 登山を始めて、アルプスと名の付く山は、いつもお世話になってる関西百名山シリーズの播磨アルプスしか経験がありませんでした。今回は南アルプスの甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳。一度も経験したことのない3000メートル級の山々。高山病になったらどうしようかとかなり不安がありました。
高山病にはなりませんでしたが、北沢峠までの往路のバスで見事に酔ってしまいました。先が思い遣られましたが、この後は体調が回復し、楽しく登山が出来ました。
 天気は快晴で、素晴らしい景色やたくさんのキノコや植物、ニホンカモシカ、オコジョ、雷鳥と山にあるものは、すべて見ることができ、非常に有意義な山行でした。甲斐駒ヶ岳の白い山容は今でも目に焼きついてます。
 私一人では、憧れの南アルプスの山に登山することができなかったので、今回企画してくださった山本さんと西田さんに深く感謝しております。これからもよろしくお願い致します。

 【感想】 53期 亀島 文子
好天に恵まれ長衛荘横登山道をジグザグと登っていく。湿り気が多く、登山道は滑りやすい。湿り気のせいか、やたらとキノコが多い。ツルタケ ベニタケ ヤマドリタケ 分からない毒キノコ多数。双児山からハイ松の道を下がり駒津峰。沢山のハイカーが目の前に見える甲斐駒ケ岳をバックに写真パチリ。
 巨大な岩石を過ぎると直登コース、巻き道コースに分かれ、直登コースに挑戦。なかなか手ごわい岩を乗り越え甲斐駒ケ岳頂上。たくさんの人々で、携帯で(今、頂上に居る。報告のおばちゃんの声)下山は巻き道コース。ザラ道で滑りやすい。
長衛荘で早速に生ビールで乾杯。
 8日朝4時前出発。ヘッドランプで歩き、4時半頃から薄っすら明るくなり。五合目の別れから藪沢小屋、馬の背ヒュッテ小屋経由で千丈ケ岳をめざす。
オトギリソウ シシウド イワベンケイ タカネヨモギ マルバダケフキ トウヤクリンドウ 数多くの花が鹿の食害からの金網で守られて見事な花盛り。
千丈小屋横登山を登り、千丈ケ岳頂上から富士山 北岳 間ノ岳 槍 中央アルプスが見える小千丈ケ岳で早の昼飯(朝食を弁当にしてもらう)1時のバスに乗る為に早めに下山。
10時30分にバス停(長衛荘前)に着き、1時迄マテン。何人揃ったらバス出るの?(29人)(29人居るよね)(早くバス乗りたいね)などと乗務員と話していたら、待機中のバスを呼んくれた。温泉に入り、生ビールが旨い。運転者が飲めない尾崎さんでチョーラッキー
 始めての参加でしたが楽しい山旅有難う御座いました。キノコ、花の名前沢山教えてもらったのですが、記憶止まらずです。

【感想】 44期 田辺 久美子
甲斐駒ヶ岳、仙丈岳ははじめてで、久しぶりの南アルプスでした。天気もまずまず良くて雨具を一度も出すことなく過ごせてラッキーでした。どちらも気持ちのいい山で猛暑を忘れることができました。
植生を観察できたかは?ですが、かわいいお花たちが、しんどいときに心を和ませてくれ、元気をくれることが再確認できました。お花の名前はなかなか覚えられそうにありませんが、これからも沢山のお花を見ていきたいと思います。
ご一緒していただいたみなさん、色々お世話になりありがとうございました

【感想】 40期 西田和美
 仙丈ヶ岳に向かう途中、馬の背ヒュッテ付近でマルバダケブキの大群落を見ました。ニホンジカはこの植物を食べないのだそうです。黄色い花の絨毯が山の斜面いっぱいに広がっていました。けなげに咲いているというより、不気味に繁茂しているという印象でした。近くにはニホンジカ除けのネットが張り巡らされており、高山性のヨモギの仲間やミヤマバイケイソウが心細げに咲いていました。
 バイケイソウなどシュロソウ属の植物は根茎にアルカロイドが含まれているため、シカは食べないと聞いていましたが、花の部分だけが何者かによって食いちぎられた個体がたくさんありました。近頃流行りのクリンソウも毒性分を含んでいるのでシカの食害に遭わないのだと聞いていましたが、ニホンジカはクリンソウの茎部分だけを選んで食べるようになったそうです。
昨年観察に行った北岳のキタダケソウも、今年はシカ除けの頑丈な柵の中で護られているとか。ニホンジカは何にも悪くないのです。悪いのは全て人間なのに…。

【感想】44期 山本憲彦
 会報の案内の冒頭に「「RDBの会」は、京都府の絶滅危惧種の植物を意識しながら、京都府内の山岳地域を中心に、長期間にわたってゆっくりと植生観察をしていくという例会です。そして、時には、他の地域での植生をも観察しに行こうと、いままで夏季には尾瀬・北岳・燕岳を観察場所として選んできました。今年は、甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳を「植生観察」という視点から登山します。山を味わう一つのあり方を体験しませんか?」
と書きました。
 もう既に、この2山は人気があるのでほとんどの本会の会員は行っていると思ったのですが、今度は植生を見ながらの登山なので、視点を変えて登るのもそれなりに意味のあることだと考えたのです。
 西田さんはSLとして、また、キノコやそのたの植物観察の目的で参加してくれ、田辺さんは高島トレイル以来の植生観察の魅力にとらわれての(?)参加。尾崎さんは、すっかりRDBの会のメンバーに定着です。それに今回は、本会に入会したての亀島さんが参加してくれました。合わせて5人のパーティーです。
 甲斐駒ヶ岳は、久しぶりでしたが、以前と同じようにデンとその白い岩稜をそびえさせて屹立していました。前の記憶では、植生と言うほどのものは目に付かなかったのですが、今回は、西田さんがいたので、北沢峠から森林限界まで菌類が豊富であることに気づかされました。私は「この風景はどこかで見たな」と思っていましたら、そう、北八ヶ岳の森の中と風景が似ていることに気づきました。倒木がたくさんあってそこに更新がなされて、しかもコケがびっしり。キノコ達には最適の生き場所か?西田さんの記録が楽しみです。
 頂上での展望はガスのためによくなかったのですが、山とはそんなものです。雨に遭わないだけでもラッキーと思わないと。植生についても西田さんの記録が出ると思いますが、もうすっかり「秋」です。ミヤマアキノキリンソウ・オンタデ・イワニガナ・ダイモンジソウ・シナノオトギリなど、すっかり秋の花が中心です。
 2日目は、雨予想の中を4時に出発。やはり仙丈ヶ岳は花の山でした。肩の小屋から馬の背を登ります。ここの大きなカールを真正面から見るにはこのルートしかないのです。モレーンもよく見えます。このカールの真正面に小屋が見えます。カールは、氷河の浸食作用で出来た、広い椀状の谷のことで、圏谷(けんこく)ともいいます。日本の氷河期には、日本の高山の山頂にも氷河があって、仙丈ヶ岳カールはだれでも知っているほど有名。カールの下には、運ばれた土砂が堆積した「モレーン」が見られることが多いのですが、ここでもはっきりと見て取ることが出来ました。
 植生の観点から言うと、残雪や水の関係か、カールには植生が豊富に存在します。そのカールで、日本の主なものをまとめると、仙丈ヶ岳(薮沢圏谷・小仙丈圏谷・大仙丈圏谷、間ノ岳(沢圏谷)荒川岳(荒川圏谷)、薬師岳(圏谷群・国指定特別天然記念物)、穂高岳(涸沢圏谷)、槍ヶ岳(槍沢圏谷・天狗原圏谷=氷河公園) 、立山(山崎圏谷・内蔵助圏谷)、白馬岳(白馬大雪渓=圏谷)、黒部五郎岳(黒部五郎圏谷)、幌尻岳(七つ沼圏谷・北圏谷) 、カムイエクウチカウシ山(八ノ沢圏谷) 、宝剣岳(千畳敷カール)、空木岳(空木平カール)、南駒ヶ岳(擂鉢窪カール)など。
南アルプスでは、ここ仙丈ヶ岳のカール・モレーンが何と言ってもその代表でしょう。このモレーンが堤防となってカールに氷河の溶けた水がたまったものが、スイスやカナダなどでの氷河湖です。
 植生は豊富で、ミヤマダイコンソウ・イワギキョウ・ミヤマキンポウゲ・チシマギキョウ・ミヤマアキノキリンソウ・チングルマ・トウヤクリンドウ・オンタデ・イワツメクサ・イワコゴメグサ・シナノオトギリ・ヒメスゲ・マルバダケブキ・カラマツソウ・モミジカラマツ・キバナノコマノツメ・イブキボウフウ・クロトウヒレン・イブキジャコウソウ・ヨツバシオガマ・ミヤマオトコヨモギ・タカネニガナ・ウサギギク・アオノツガザクラ・ミヤマウイキョウ・ミヤマホツツジ・ミヤマガラシ・ムカゴトラノオ・ゴゼンタチバナ・セリバシオガマ・キオン・ハンゴンソウ・サワギク・トリアシショウマ・ヨツバヒヨドリ・セリバシオガマ・ズダヤクシュ・ミソガワソウ…など草花だけでも数え切れないくらいの植生です。
 実は先日、カナダのバンフーに滞在して、カナディアン・ロッキーを歩いてきました。3000m辺りを花を見ながらのフラワー・トレッキングでした。そこで見た花の風景は一生忘れられないほどの感動を与えてくれました。そして、数え切れないほどある真っ青な湖は、モレーン湖でした。青という色は氷河が溶けた色でした。その豊富な水と残雪に高山の植物たちは息をついていました。
 けれど、その植生の種類の多さはやはり日本の方がはるかに上でしょう。カナダでは(場所にもよるでしょうが、)一日歩いて見る野草は多いところで40種前後。日本では、たとえば、ここ仙丈ヶ岳では私が見ただけでも60種以上にのぼります。
 南アルプスでの次回の例会は、ミヤマハンショウヅルとタカネマンテマねらいです。同じものを見たいと言っているメンバーがいましたが、ぜひ次回はそうしましょう。
 みなさん、2日間連続での直登、直降、お疲れ様でした。でも私にはいい植生観察の思い出になりました。ありがとうございました。それにしてもうちの女性のメンバーの皆さん、ヒジョウニお元気でいらっしゃいます!
 
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甲斐駒ケ岳

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仙丈ヶ岳
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Genre : スポーツ 登山
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kyotohira

Author:kyotohira
山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングから、アルプス縦走、沢登り、岩登り、植物観察、山スキー、トレイルランニングなどオールラウンドに楽しんでいます。

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