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[No.3322] 北アルプス裏銀座縦走 ブナ立尾根~烏帽子岳~野口五郎岳~湯俣温泉

北アルプス3大急登(他に新道ができて、今では違うと思いますが・・・)といわれているブナ立尾根を経由して、未踏ルートをつなげたいというのが例会企画の発端でした。同時に、長期縦走であるがゆえに、不安定な秋の気候がどう影響するかというのも悩みどころでした。

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烏帽子岳山頂にて
[No.3322] 北アルプス裏銀座縦走 ブナ立尾根~烏帽子岳~野口五郎岳~湯俣温泉

2013年9月13日(金)夜~9月16日(月)
*台風18号の影響により、一部コースを変更して実施しました。

48期 井上 純子
【メンバー】 井上純子L、四方宗和、鹿嶽眞理子 計3名
【行  程】
13日 23:50京都駅烏丸口=(夜行バス)
14日 5:35信濃大町駅6:00=(タクシー)=6:40高瀬ダム6:50~7:16登山口~9:57三角点2208.5m~11:46烏帽子小屋12:20~12:44烏帽子岳分岐~13:10烏帽子岳13:25~14:10烏帽子小屋(泊)
15日 5:20烏帽子小屋~8:00野口五郎小屋8:20~8:38野口五郎岳~9:11真砂岳分岐点(竹村新道)~11:33湯俣岳~12:59槍ヶ岳展望台13:14~13:39湯俣温泉晴嵐荘(泊)
16日 6:35湯俣温泉晴嵐荘~7:45林道終点~8:40高瀬ダム8:45~9:40七倉=(タクシー)=10:10信濃大町10:50=(JR)=11:48松本16:58=(特急しなの)=20:10名古屋20:15=(のぞみ)=20:54京都
【天  候】14日 曇り時々晴れ
      15日 稜線上:雨(突風あり)
         樹林帯:曇り時々晴れ
      16日 雨
【記  録】
北アルプス3大急登(他に新道ができて、今では違うと思いますが・・・)といわれているブナ立尾根を経由して、未踏ルートをつなげたいというのが例会企画の発端でした。同時に、長期縦走であるがゆえに、不安定な秋の気候がどう影響するかというのも悩みどころでした。そんな不安が的中するかのように、出発日午前3時に熱帯低気圧が台風18号に姿を変えて、日本列島直撃の天気予報が・・・。中止か、ルート変更か思案していましたが、予報によれば、14日は晴れ、15日から16日にかけて雨の予報。当初予定どおりブナ立尾根から登り、縦走ルートを途中でおりて、湯俣温泉経由で出発点の高瀬ダムに戻るコースへ変更しようと思い、バス集合場所でメンバーにその旨報告。バスに乗り込みました。

14日朝6時、信濃大町駅から予約していたタクシーに乗り、高瀬ダムへ出発。途中、6時30分開門の七倉ゲートを通過しますが、運転手がここまでマイカーで来ていた登山客を1人相乗りさせ、運賃を1,000円負けてもらいました。
出発前から恐れていたブナ立尾根ですが、急斜面であることには間違いなかったのですが、天気も良く、初秋でありながらも、花もそこそこ咲いていたことから楽しみつつ、歩くことができました。1,500メートル超えるあたりからその名のとおりブナ林の美しい道になり、飽きることがなく、また、一気に高度を上げることができたのも士気が上がった理由のように思いました。

烏帽子小屋に到着して長めの休憩をとったあと、烏帽子岳へと向かいました。烏帽子岳への道は小屋からそのまま北上するだけですが、ガスが少しずつ上がってきていて、視界が悪くなりつつありました。花崗岩の砂礫の道を歩き出すと、葉っぱだけになったコマクサに混じって、遅咲きの花が両脇で出迎えてくれていました。目指す烏帽子岳はガスの合間から顔を出したり、隠れたり。鋭い岩峰は小規模ながらも、かつて写真で見たことのあるマッターホルンのようでした。山頂は切り立った岩場となっていましたが、登りやすく、楽しいピークハントでした。

台風の進路が気になって、小屋に確認したところ、夕食5時の時間帯にテレビをつけてくれるとのことでした。天気予報では、15日15時において日本列島南海上、16日に東日本太平洋側に上陸というような進路予想図が示されていて、早々に稜線上から下りて、麓を目指すしかないなあと思いました。

翌日雨降る中の小屋立ちを想像していましたが、15日朝出発時は雨が降っていませんでした。道は歩きやすく、天気が良ければさぞ素晴らしい大パノラマが広がっているであろう稜線上だったのですが、雨風を受けながら進みました。歩けないほどではないけれども、台風18号の影響による風のせいでしょうか。雨で濡らした雨具の水滴がすぐ乾くような強さの風でした。

野口五郎小屋の軒下で短時間の休憩を取りました。ずっと歩いてきたので、寒さは感じませんでしたが、8時20分頃で気温8度でした。このあたりから野口五郎岳あたりが最も風が強かった感じで、山頂でお決まりの記念撮影をしたら、縦走路を左に下る真砂岳分岐を目指しました。

真砂岳分岐点あたりまで来たら、晴れ間も見え、雨具を脱ぎました。あとは長い長い下りでしたが、草紅葉が美しかったのと、進行方向右側に槍ヶ岳が見えるというのを励みに湯俣温泉を目指しました。途中の槍ヶ岳展望台で雲の間から槍の先っぽを鑑賞し、それぞれの思い(「ビール!」「温泉!」)を胸に温泉に急行。雨に降られる1日とばかり思っていましたが、秋の気配感じる山道を気持ちよく歩け、1時半過ぎに湯俣温泉に到着。硫黄の香りがきつい単純硫化水素泉の湯は白濁していて、効能満載といった感じでした。

台風の最新情報を知りたいと思い、小屋番さんに尋ねましたが、谷間の小屋ゆえテレビもなく、携帯も通じず、結局わからずじまいでした。夜8時ころから小雨が降り出し、深夜0時には強い雨に変わっていました。
16日の朝出発時にはザーザーと雨が降っていました。小屋番さんには「やばい橋がありますから、早めの出発がいい」と送り出されました。タクシーを高瀬ダムまで呼ぼうと思っていましたが、雨量が多く、七倉ゲートが開かないから、高瀬ダム~七倉間は歩かないとだめでしょうとのことでした。

林道に出るまで何度か橋を渡りましたが、先頭を歩く四方さんが後方から見て、明らかに硬直する場面がありました。その時は「橋が流されたか!」と一瞬どきりとしましたが、進行方向から少し右にそれて、ちゃんとした橋がありました!(よかった!)しかしながら、水かさが増せば、足元がすくわれそうな感じで、向こう岸に渡してある虎ロープを持って通過しても危険かも・・・と、出発時の小屋番さんの言葉をかみしめました。そのあと、長いトンネルを何か所通過して、高瀬ダムに到着。管理事務所横にある公衆電話からタクシー会社に電話したら、雨量が多くて、七倉から先は行けませんとの返事。再び七倉まで猛ダッシュ。高瀬ダムから七倉まで55分で着いたので、タクシー運転手も「1時間切っていますよ。早いですね。」とびっくり。信濃大町駅まで乗車し、松本駅まで在来線で出られたものの、台風の影響によるダイヤの乱れに遭遇し、ホームに座り込んで、長野方面から来る電車の復旧を待つこととなりました。東海道新幹線は復旧したとのことだったので、名古屋まで出られればその日のうちに帰京できると思い、待ったかいありで京都へ夜9時前に無事帰ってくることができました。


【感想】        6期 四方宗和
〈ほろ苦い思い出〉
今を去ること33年前の冬山合宿は七倉尾根から入山~後立山縦走の予定でありましたが記録的な大雪のために計画を大幅に変更、爺ヶ岳のピークハントに終わりました。その時に私の車が七倉隧道(トンネル)の手前で雪で動けなくなり葛湯泉に頼み込みブルドーザーで掘り起こしてもらったものです。
そんなほろ苦い思い出の地の話しが6月ごろに井上さんから出て「裏銀座コースに行ったことがありますか?ないのであればいってみませんか?」と。私は8月にカラコルム・バルトロ氷河の計画を進めていましたが9月と云うことで二つ返事でお願いした。何しろ烏帽子岳への「ブナ立て尾根」は「日本三大急登」の一つなのですから。これは登っておかにゃと云うわけです。

〈日本三大急登と槍ヶ岳?〉
他はどんなところか調べてみると
①甲斐駒・黒戸尾根(標高差2,367m)
②谷川・西黒尾根(標高差1,300m)
でした。ちなみに
③烏帽子・ブナ立尾根は標高差1,547mです。
三大急登と多少構えてはいたのですがそれは数十年も前の話ではないでしょうか。さすがに銀座と名のつくだけあって今では登山道も整備されてあまり苦もせずに登れました。私としましては今年5月に行った富士山・須走5合目(標高差1,826m)から山頂への方が厳しかったですが・・・・。
天気も良く烏帽子小屋に近づくにつれ木イチゴやナツハゼの実がふんだんにありそれで渇きをいやしながらの5時間でした。
小屋に荷物を置き烏帽子山頂を目指しましたが山頂への稜線は花崗岩とそれの風化による荒い砂地で構成されちょうど燕岳の山頂付近と酷似しており花が終わったコマクサのパセリに似た葉だけが点在しており人も少なく平和な気持ちにしてくれました。
烏帽子岳の遠景はまさに槍のようでかの槍ヶ岳がもう少し鋭さに欠けたらこちら(烏帽子)が文句なしに槍ヶ岳と命名されていたと思いました。

〈雨にたたられた山行〉
2日目の烏帽子小屋~野口五郎までは雨でしたが湯俣温泉への下りにはときおり晴れ間も出、長い下りではありましたが天気の良い日にもう一度下りたいと思わせるコースでした。左手には大雪山系のカールを思わせる野口五郎岳の大カール、正面には槍の北鎌尾根そして右手には鷲羽や三俣蓮華なのでしょう(これは見えなかった)。
今例会はよくよく雨に縁があり井上さんは3人でのトレーニングを組んでくれましたが。しかし8月25日(日)、9月1日(日)ともに雨でままならず13日からの出発を前にしてまたもや台風発生とリーダー泣かせの山行でした。出発時から湯俣へのエスケープを考えていたのは正解だったと思います。 
        
【感想】     54期 鹿嶽眞理子
裏銀座、名前は知っていても行ったことのない山々。是非参加したいと手を挙げさせていただきました。日本三大登りと言われるブナ立尾根は、やはりかなりの急登で、しんどいのだけれど、しっかり整備されていて、また初秋のお花たちが可愛く、写真をパチパチ撮りながら、案外楽しく登れました。烏帽子小屋からサブザックで烏帽子岳に向かうと、かなりガスが出てきた。突然目の前のガスが切れ、烏帽子岳が現れたのは感動的でした。今回見た中で一番素敵な山でした。烏帽子岳は大岩ごろごろで、ちょっと鎖場もあり、なかなかいい山です。

夜半から雨が降り出し、日曜日は一日雨かと思ったが、なぜか出初の時は雨が上がっており風も穏やかで、途中も時折小雨がぱらつくもののたいしたことはなく、景色はあまり見えないものの草紅葉がなかなか綺麗だった。野口五郎岳、ここだけは風がきつく、雨粒がたたきつけてくる。写真を撮って早々に退散。 昼ごろから大雨と聞いていたのに、逆にだんだん天気が良くなってきた。晴れ間も見える。風も稜線では多少強いものの、だいたいは穏やか。途中からは雨具も脱いで歩き出した。徐々に景色も見えてきて、ついには槍がちらちらと姿を現しました。去年登った槍の姿に感無量。湯俣温泉では、まったりと湯につかり、いい気分。山に行くためでなく、温泉を楽しむためにハイキングをしてやって来たご夫婦もいました。 そういう楽しみ方もあるのだなと納得です。

月曜日はしとしと雨。でも、風はほとんどなく、雨具に身を包み出発。途中何度か高瀬ダムに流れ込む枝沢を渡ったけれど、一度だけ水しぶきがかかっている橋があり、どきどきした。ありがたいことに水圧は感じず、足に水をかぶったのみでほっとする。雨が降り続けるので、速歩でどんどん歩いていく。高瀬ダムからタクシー予定だったのに、雨量制限でゲートが閉じており来てもらえないので、七倉までまたてくてく歩き続ける。松本まではまずまず順調に行けたのだけど、松本から先は雨量制限で電車がストップ中で、5時間後にようやく運転が再開し、無事帰宅。今回で一番しんどかったのはこの電車待ちだったように思います。

皆さんにはずいぶん心配していただいたようで、すいませんでした。山中では電波が通じず、そんなこととも知らずにいました。意外なことに強雨もなく、強風もほとんどなく、雨なりに楽しい山でした。 こちらに帰ってきて、激しい雨だったと聞き、また、あちこちに大きな被害が出ていてびっくりしました。

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鋭い岩峰の烏帽子岳

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野口五郎岳山頂にて

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紅葉の竹村新道を行く
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Genre : スポーツ 登山
プロフィール

kyotohira

Author:kyotohira
山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングから、アルプス縦走、沢登り、岩登り、植物観察、山スキー、トレイルランニングなどオールラウンドに楽しんでいます。

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